ネバーランドという映画を観て

泣きました。
アタイ泣きました。
心地よい後味でござんした。

でも実際に涙がこぼれたのは、
いわゆる【泣かせシーン】【泣けるシーン】ではなかった。

じゃあなんだったんだ?
ちょっと語ってみよう。

ご存知だとは思うが、
劇作家のなんとかバリが、かの有名な『ピーターパン』を生み出したお話。
実話を元にした映画だそうだ。

スランプ状態のバリが公園で出会った家族。
美しい未亡人と4人の子供たち。
三男のピーターは父の死をきっかけに心を閉ざしていた。

この家族、この子供たち、ピーターとの交流を経て、
バリは『ピーターパン』の着想を得て作品を作り上げていく。
そして次第に心を開くピーター。
だがバリを、その家族をあーじゃこーじゃうんたらかんたらムニャムニャ。

正直、ストーリーはまぁ別に語る気はない。

オレが泣いたのはね、
バリが完成させた『ピーターパン』の初演の開演シーン。
客、客席、舞台、俳優、
それらをゆったりとしたカメラワークで見せるシーン。

なんかここでドヴァーっと決壊した!!

とても不思議な気分。
映像、音響、美術、衣装、カメラの融合したもの、
映画(映像)自体に泣かされたのだろうか?

ドラマの前フリが効いていたのか…?
『うぉぉ…完成してよかったのぅ…!!』ってことか?
いや、それは違う。 ん〜? 違わないか…?

でもやはり前者の方が強いんだと思う。
雄大な景色にため息をもらすような、
絵画を観て感銘を受けるような、
言葉もわからない音楽に涙するような…

きっと、目にしたそのもの自体に揺さぶられたんだろう。

とにかく綺麗な映画だった。

そして大事なのは、その初演シーンの観客たちの描写。
初めて観る、初めて体験することに目を輝かせ、
その驚き、その喜びを素直に受け入れられる幸せ。

映画の黎明期、
まだまだ娯楽・エンターテインメントとして確立する以前、
スクリーン奥から突進してくる機関車の映像に観客は失神したという。

そのような“驚きくべき初体験”は、今の世では得難いものだ。
もちろん一概には言えないし、
オレが体験してないだけのことは多々あるだろうけどね。

既存のものを改良し更なる高みを得ることはできても、
今まで無かった物が生まれるようなコトはほとんど無いだろう。

既成概念をブチ壊すような“事件”に飢えているのかもしれない。

“芝居”が金持ちのための高尚なものとされていた中、
突如としてそれをブチ壊した『ピーターパン』を目にした観客。

“芝居”自体に縁も無く、初めて劇場に足を踏み入れ、
初めて芝居を、『ピーターパン』を目の当たりにした孤児院の子供たち。

この観客たちのリアクションが非常に心地よく、
“事件に飢えた現代人のオレ”を映画により一層引き込んでくれた。

オレはあの時あの劇場に居た。
顔をクシャクシャにして見入る紳士と、
ひたすら素直にそれを楽しむ子供たちと共に居た。

一本の映画を成す全ての要素が、
完全なバランスで融合した完璧な映画だった。

映画館で観なかったのが悔やまれる歴代NO.1です…

No Responses to “ネバーランドという映画を観て”

  1. とも より:

    ここにコメントしていいのかな?wBBSのがいいのかな?とか思いつつかいてまふがw

    ストーリーとかセリフとか関係なしに 映像に感動することってあるとおもうよ
    広大な景色をみて涙が出そうになったことがありますw

  2. おお!初コメント!ありがと〜!
    こっちのコメントはここで大丈夫!

    あるよねあるよね!
    パーフェクトワールドって映画も近いものがあったんだけど、
    実際に涙がこぼれたのは今回が初めてだったから驚いたヨ!

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