ring
友人の父 “博(ヒロシ)さん” のリング。

30号を超える巨大サイズに初挑戦。
【 博 】 という漢字を幾何学的にデザイン化。
前にも後ろにも模様を入れる初の試み。
●デザイン・草案●

この依頼を受けてスグ、冗談交じりに描いたのが左の絵。
ワッカリヤス〜イ!! なんて本当に冗談っぽく描いたんだが…
アレ…? いや… 意外と良くねーか???

右の絵柄も浮かび、カッチョ良さでは断然右だとは思うんだが、
どうしてもこのカタカナの方も捨てがたい。
ちなみにコレが、右の幾何学模様の成り立ち。
●サイズ●

明確なサイズがわからないということなので、
指周りの長さ (円周) を測ってもらうと、なんと “ 7cm以上 ” とのこと。
これをリングのサイズに換算すると、30号をゆうに超えるサイズである。

焼成での収縮を考えると、造形時には35号くらいでなければならない。
ここまでデカイとオレの持っている道具ではできないので、
リングの背を切り、サイズ調節ができるようにした。
これも初の試みである。
●造形●

この模様はその正確な幾何学的なその、
ラインっつーか、バランスっつーか…
それが大事なので、フリーハンドで直接粘土に描くんじゃダメだと思った。

そこで “ 方眼紙 ” の登場。 これも懐かしいね。

まず、方眼紙に模様を描く。

※これは再現です。実際の作業はもっとキッチリしてました。
そしてそのラインをくり抜く。

要するに “ 簡易テンプレート ” を作ろうって寸法。
そうしてできたコレを、
作っておいたリングのベースにあわせ、
そのラインを粘土に鉛筆で転写。
そして粘土のくり抜き作業。

今回はルーターの先端に物凄く細いドリル的なものを装着し、
赤印の部分に穴を穿ち、それをデザインナイフや極細ヤスリで広げていった。


全体のバランスや、隣り合う部分とのバランスなどを見つつ、
物凄い微妙に穴のサイズなどを調整。
鉛筆のラインなどは消し、
表面を水で馴らしたり、ヤスリで整えたりしたあとの姿。
やっぱりどうしても “ カタカナ案 ” が捨てられず、
こうして背面にくり抜きを入れることに。
●焼成●

全体を丁寧に調整し
いよいよ 【 焼成 】 に突入

30号以上というサイズ
それにともなうかなりの厚み

10分の焼成
磨きがまだ甘い状態。

写真では模様もキッチリ見えづらい。
もっと磨き、裏に黒いスポンジを挟んで撮影。

重量感もあり、
キッチリしつつ柔らかい感じも出たかな?
ふっふっふ

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