AZドーンring
※左の画像にポインタ当てて!※

巨大犬 【 ドーン(dawn) 】
そしてその飼い主のコードネーム 【 AZ 】 のリング。
(コードネームとか嘘)

“ 浮き彫り ” と “透かし彫り ” 一個で二度美味しいリング。
● デザイン 草案 ●

まずとにかく 『 ドーン!! 』 ってのは決まってました。
カタカナで 『 ド ー ン ! ! 』 ってね。

これは言わば展開図。
こーゆー繋がってないリングにして、
裏で 【 A Z 】 が合わさる感じにしようかと目論見ました。

結局は幅や長さやバランスの問題にブチ当たり、
【 ドーン 】 ×2、 【 AZ 】 ×2の組み合わせにしました。
● 造形 ●

リングベースにグリグリと彫り込みを入れていきます。

こちらは 【 ドーン 】 の浮き彫り。

このときは 『 粘土だからあとで修正できる 』 という頭でした。
その精神にのっとって、正々堂々と大胆に彫りました。

上から見て上手いこと4つに分割した印をつけ、
【 ドーン 】を2箇所、手前と奥 (赤線) では天地逆に彫ります。
こちらは 【 AZ 】 の透かし彫り。

【 ドーン 】 にかぶさる部分があるので鉛筆で印をつけ、
それに合わせてくり抜きラインを整えていきます。

黄色線のある裏側も、天地逆でくり抜いていきます。

【 AZ 】 の部分は後に粘土を盛り、高さを出していきます。
天地逆ってのはコレ。

こうして逆にしておけば、
着けるときに上下関係ないのでこうしました。
【 AZ 】 の部分に粘土を盛り付けます。

盛られる方(本体)に水をつけたり、
接着面がちゃんとくっつくように気をつけます。

実際の作業ではこんなに綺麗には盛れません。

あとでまた削ることを想定し、ここでも厚め大きめに盛ります。
さぁ!盛った部分を整えて参りましょう。

赤い断面図のように、奥の赤いラインのように、
メリハリの効いた境目を目指して調整していきます。

デザインナイフ・棒ヤスリ、金属ヘラなどを使用。
盛り上がり部分を彫るに当たってのイメージ。

さながらこのような物体が埋まっているような。
そうイメージして各部の形状を想像し整えていきます。

実際に埋まっているわけではないけれども、
イメージすること、そして拘ることはとても大事だと思う。

敬語やめた。

突然こんなCGみたいな絵を描けたのがとても嬉しい。
嬉しいから大きめに表示しちゃう。
● 焼成 〜 研磨 ●

焼き上がり直後はこのように白く、
銀の輝き、質感を微塵も感じさせない。
正直、初めて焼いたときは 『なんだこりゃ?』 と思った。

コレをまず金属ブラシでこすり、銀肌を出していく。

そしてサンドペーパーの目の粗い方から何種類か使用して磨く。
ちなみにサンドペーパーは数字の少ない物ほど目が粗い。
オレが使ってるのは、180・500・1000・1500・2000番とかかな?
● いぶし加工 ●

銀製品の意図的な黒ずみ、
ラインや模様を際立たせるあの加工である。

専用の “ いぶし液 ” というものがあり、60〜70℃だったかな? 
なんか熱湯ではない程度のお湯に混ぜ、
ブツを放り込み、様子を見ながら何分か待つと変色するって寸法。
左図のように全体が変色する。

その後、右図のように表面の変色部分を削り落とし、銀を引っ張り出す。


今回は温度と分量を間違えた。

『 ふむふむ、3分くらいね?ほぇ〜』
なぁ〜んて言いながら、その液にブツを投入。 
もう、瞬間的にありえない色になってしまった!!!
でもそれが逆に良かった。

磨いても磨いても、けっこう奥まで変色が進んでて、
なかなかピカピカにならねーなと思ってたんだが、
ふと目線を引いて全体を見てみたら…

この風合いは、この形に凄く合ってた!!
ドーン!!!


         ね?

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