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ここでは、
トウタリングの仕事の流れを紹介して参ります。
撮影現場の食事と言っても、
たいてい、作るのは家の台所(都内の撮影の場合)や、
現場サイドでお借りする厨房(地方での撮影)内です。
基本的には室内での作業がメインとなります。
森の中や、砂浜で作ったこともありますが…
『買出し』
大事ですね。
だいたいの場合、前日に『肉のハナマサ』などで買います。
いわゆる業務用スーパーってやつですな。
量的には、スーパーの手提げ袋、
大きいヤツで6〜8個くらいでしょうか…
カートにカゴを無理やり3個乗せて店内をウロウロします。
業務用スーパーといえど、一般の方も買いに来ているので、
オイチャンが一人で買っている量を見て、
買い物中の他のお客さんがビックリすることも。
『なぁに?なんかのお祭りなの?』
よく聞かれます。
『仕込み』
献立によっては、前の晩から始めることもあります。
角煮のように、時間がかかるという理由であったり、
モノによっては、冷やさなければならなかったり、
いろいろです。
『調理』
“凄いですね”
“大変ですね”
そんなお声を頂くことがありますが、
一番大変なのが、材料切りだったりします。
例えば“タイ風グリーンカレー”の場合
50人分だとして、茄子を40本くらいでしょうか…
切りまくります。
“とろろご飯”の山芋、50人なら6〜7本でしょうか…
すりおろしまくります。
面白いです。
見た目的に面白いです。
こんなです


ぐったりすることも…
仕込み、下ごしらえが終わったら、
あとはゆっくり煮込むことが多いです。
アクをとって、脂を捨てて、
ご飯を炊いて…
って、ココが凄い!
だいたい人数×合弱ですので、
60人なら5升強(50合〜)くらい炊いてます。
ガスの5升炊きの巨大な炊飯釜です。
台所は灼熱地獄です。
別に痩せないけど…
この段階で、完成直前までもっていきます。
『出発準備』
それを今度は現場に持って行くわけです。
現地での仕上げに必要な調味料、
最後の最後に入れる具材、
メニューに合わせた“七味”などの香辛料、
配膳に使うしゃもじやおたま、
これらと、出来上がった鍋、ご飯のジャーを車に積みます。
一度、満タンの鍋を持って体重計で量ってみました。
30kgありましたよ…
いや、苦労自慢じゃないんだけど…
鍋に幾重も厳重にラップをして積み込みます。
こぼれたら大変です。
『移動』
まれに例外もありますが、
殆どは1時間前後で到着できるエリアです。
とうた号がカッ飛びます。
渋滞に巻き込まれたり、不意の出来事はたくさんありますが、
物凄い大声で歌いながらの運転です。
気持ちいいです。
長距離移動の際は、
到着する頃には声が枯れてたりします…
いいんです。
そして現場に到着
『セッティング』
いつでも配れるよう、
また、食事のタイミングと美味しいタイミングが合うように、
味を整えたり、薬味を入れるタイミングを図ったり、
配りやすいように、鍋を配置したり、
カセットコンロの火力を調節したり、
そんな感じでスタッフの皆さんを待ちます。
撮影ってのも水物ですので、
“雨が降りそうだから、先にコレ撮っちゃおう”とか
“いいぜ!これいいぜ!もう一回行こう!”とか
なかなか食事にならないこともあれば、
逆に、
“ちょっとアレだから、先に飯にしちゃおうか”とか
こっちの準備が間に合わない!ってこともあったりします。
そんなこんなで食事に入ります。
『配膳』
お弁当と比べ、
トウタリングの長所の一つ“温かい食事”というのは、
裏を返せば、
“その場で配膳するので、時間がかかる”
ここは悩みどころなんですが、
これを変えちゃったらしょうがないもんね。
皆さん行列になっちゃって、なんだか申し訳ないんですが、
その場で盛ります!
アツアツです。
『帰路へ』
全員食べたことを確認したら、
持ってきた物を車に積んで、帰ります。
翌日もトウタリングがあるならば、
帰り道に明日の
『買出し』
をしつつ家に戻ります。
『荷降ろし』
して
『ビール!わーい!』
そんなトウタリングの一日でした。
おつかれさまでした。
『ああ!!鍋洗わなきゃ!!』

